あいネット島根 第73号 平成25年1月1日発行 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。 1.年頭のご挨拶  新年明けましておめでとうございます。  皆様には、お健やかに新年をお迎えになったことと、お喜び申し上げます。  旧年中は、当センターの運営にご理解とご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。本年も 変わりませず、よろしくお願い申し上げます。 昨年は、年末に衆議院議員選挙が行われ、再び政権が変わりました。 民主党政権の功罪はいろいろ言われておりますが、「障がい者制度改革推進会議」を立ち上げて、 その委員として初めて当事者である障害者団体を参加させたことは意義のあったことだと思います。 自民党政権下においてもこれの継続を期待したいものです。  又、国の指導者選びは台湾、ロシア、フランス、中国、アメリカ、韓国等でも行われ、今後日本 の進むべき方向に影響を与える政権交代もありました。  一方、昨年の漢字は「金」が選ばれました。  オリンピックでの日本の「金メダル」の獲得、天文現象の「金環食」の観測からという理由ですが、 今年もこの字と同じように素晴らしい年となるように期待したいところです。  今年は巳年、草木の成長が極限に達して次の生命が作られ始める、という「謂(いわ)れ」の年です。  皆様方にも良い年でありますことを願い、年頭のご挨拶とさせていただきます。  所長 有藤 和夫 2.日常生活用具寄贈  昨年12月20日、「島根県生命保険協会」から「日常生活用具」の寄贈を受けました。  協会の田中事務局長からセンターの有藤所長に「目録」が手渡されました。  「シルウォッチ(屋内信号装置)」と「ソニックシェーカ(携帯型振動式目覚まし時計)」です。  情報センターに展示してありますので、ご覧になったり試用されたりして、購入にあたっての 参考としてください。 --1/4-- 3.おもなできごと (1)手話通訳者全国統一試験  12月1日(土)午前10時から全国一斉に試験が実施されました。午前中の筆記試験は 「手話通訳に必要な基礎知識」と「国語」、午後の実技試験は「手話の要約(筆記)」と 「場面通訳(場面における聞き取り及び読み取り通訳)」という内容でした。  昨年の6月から今年の11月までの1年5ヶ月に及んだ「手話通訳者養成講習会」を修了 した方などが試験に挑戦されました。試験前には「統一試験のための事前学習会」で勉強され、 みなさん熱心に試験に挑戦するために努力を積み重ねてこられました。  現在島根県登録の手話通訳者は65名となっておりますが、まだまだ十分とはいえない状況です。 手話通訳者ができるだけ多く誕生されることを、心待ちにしております。 (2)第3回手話通訳者ステップアップ講座  12月8日(土)出雲市社会福祉センターで「労働場面通訳」という内容で研修をしました。 午前中は、ハローワークの「手話協力員」の業務について「手話協力員」経験者である情報センター 職員の説明、ろう講師の就労体験のお話の読み取り、労働場面で聴覚障がい者が利用できる制度 についての説明をしました。  午後は、労働場面のDVDを見て事例検討をしました。@事例の背景 A問題点 B原因 C望ましい 環境作りのための解決方法について意見交換し、望ましい通訳のあり方について検討しました。その後、 グループで事例を作成し(問題点を含めて)、それを発表し、全体で事例検討しました。グループで話し 合うことで皆さん活発に意見交換することができたと思います。  労働場面における通訳を担う時のために、聴覚障がい者が利用できる制度に関する知識を持ち、事例 検討を通して通訳として望ましい環境を作れるよう学ぶことはとても大切なことと思いました。    (3)要約筆記者移行講習会修了  平成24年5月から32時間のカリキュラムでスタートした要約筆記者移行講習会が11月に終了しました。 奉仕員では学ばなかった内容や、外部講師による講義等、要約筆記者として必要な知識や技術を学んで いただきました。 今後は、社会福祉事業従事者として、専門性や倫理観が求められてきます。誰のための要約筆記なのか を常に念頭において今後の派遣や活動に携わっていただきたいと思います。 (4)全国統一要約筆記者認定試験実施  2月24日(日)いきいきプラザにおいて、全国統一要約筆記者認定試験を実施します。 多くの要約筆記者が誕生することを心から願っております。 (5)IT特別講座  11月11日(日)にいきいきプラザで開催しました。今年度のテーマはインターネットを安全に快適に 使っていただこうという目的で、「インターネット安全教室」とし、プロジェクトゆうあいの曽田 暢(のぶ)雄(お)氏から講演をいただきました。 参加者は5名と少なかったのが残念ですが、インターネットを使う上での注意点をわかりやすく解説 していただき、参加者からは「良い内容だった」「勉強になった」という感想がありました。 来年度はぜひ多くの利用者のみなさんに参加していただきたいと思っています。 (6)聴覚障害者のためのセミナー  12月15日(土)、聴覚障がい者のセミナーを開催しました。講師の盲学校の小川先生から 「疲れを解消するツボ」という講演をいただきました。 参加者は16名でした。ツボ体操をした時、参加者から「痛い」とか「楽になった」との声がありました。 疲れを解消するツボというテーマは良かったと思います。 --2/4-- 4.研修報告 ソフト制作担当者研修会参加報告 11月7日〜9日の3日間、ソフト制作のレベルアップを図る目的で、岡山県聴覚障害者センターで 研修会が開催されました。  1日目は、「聴覚障害者とICT」というテーマで、通信システムについて学びました。又、実際に リレーサービスで電話をつないだり、端末を使ってリアルタイムで文字のやりとりができること についても紹介がありました。  2日目は初心者・経験者コースに分かれての研修で、初心者コースに参加しました。このコースには 事前課題があり、各施設から持参した作品の評価をしました。その後、三友(みとも)株式会社の方に ご指導していただき、三脚の使い方、立ち位置等を学びました。  3日目は、NHKや民法で放送されている字幕のないものについては、字幕を入れてよいこと等の改正著 作権法について学びました。 今回、学んだことを今後の映像制作に活かして、よりよい作品が出来るように努力していきたいと思います。   5.ライブラリーだより 新しいDVDのご紹介♪ ☆「難聴者と要約筆記って」<DVD> ☆若者・高校生向け消費者教育用副教材(字幕版)<DVD> ☆「もしあなたが消費者トラブルにあったら…消費者センスを高めよう!」<DVD> ☆NHK厚生文化事業団分「課外授業ようこそ先輩今こそ大切“笑いの力”サンドウィッチマン」<DVD> ☆「ハートをつなごう NHK障害福祉賞(1)私の家族」<DVD> ☆「福祉ネットワーク この人と福祉を語ろうーデザインで描く生きる希望―」<DVD> ぜひ、借りにきてくださいね〜! 6.日常生活用具の貸出について 昨年7月1日から、聴覚障がいの方々が個人でも日常生活用具を借りることができるようになりました。 日常生活用具を借りる一週間前に情報機器等借用申込書を提出する必要があります。 7.ミニ個展 10月(レース編み。刺繍)池田宮子さんの作品(写真) 11月(動物クリップ)手話サークルすみれの皆さんの作品(写真) 12月 (学生作品)松江ろう学校生徒の皆さんの作品(写真)   --3/4-- 8.行事予定(※は他団体主催) 1月 20日 手話指導者研修会(大田) 27日 手話奉仕員等研修会(安来) 2月 10日 要約筆記スキルアップ学習会(大田) 16日 手話通訳者ステップアップ講座(松江) 24日 全国統一要約筆記者認定試験(松江) 23〜24日※第29回全国手話通訳問題研究討論集会(名古屋) 3月 2日 福祉講演会(松江) 3日※情報・コミュニケーション法のための学習会(出雲) 23〜24日 手話通訳者養成講師団研修会(大田) 9.予告 福祉講演会開催のお知らせ H25年3月2日(土)は福祉講演会を開催します。 時間は10:00〜12:00です。 「お金でだまされるな!」というテーマで、悪徳商法や振り込め詐欺被害にあわない為の予防法を学びます。 会場はいきいきプラザ島根 301・302研修室です。 ぜひ参加してください。 10.各種お知らせ ・日本映画に初の色分け字幕 昨年9月に公開されたに西川美和監督の作品『夢売るふたり』(出演:松たか子・阿部サダヲ)が、 日本初の色分け字幕付で上映されました。 登場人物のセリフにそれぞれ色をつけて字幕を表示することで、誰がしゃべっているのかを一目で 区別できるようになります。 これからもっとこのような取り組みが広がっていくと良いですね。 ・パンフレット『手話でGO!!〜手話言語法制定に向けて〜』 全日本ろうあ連盟が、公益財団法人日本財団の助成を受け、手話言語法の制定を求める背景をまとめた パンフレットを作成し、加盟団体に配布しました。 このパンフレットは一般の人々に手話に対する理解を広めることを目的としたものです。見開き7ページ で、それぞれのページには虹の色が使われておりとてもカラフルです。手話とは何か、手話言語法は何を 目指す法律なのか、法律が成立すると何がどう変わるのかなどの内容が、4コマ漫画等でわかりやすく 解説されています。 情報センターに100冊届きました。 興味のある方は読んでみてください。 (パンフレット写真) 11.かずかず 手話通訳派遣コーディネート 31件 要約筆記奉仕員コーディネート 43件 盲ろうコーディネイト 12件 リレーサービス        65件 来館者数           247人 15.最後に 通訳付き行事や字幕付映画のお知らせが届くメールマガジン(FAXでもOK)の登録者も随時募集 しています。ぜひお申し込みください。 ブログ:http://shimachou.blog8.fc2.com/ 【お知らせ】 センター職員の坂田は、昨年12月に名前が「安達」に変わりました。これからも変わりませず、よろしく お願いいたします。   --4/4--