あいネット島根 第88号 平成28年10月吉日発行 1.「手話言語条例」制定に向けての学習会が開催されました  島根県ろうあ連盟の主催で、8月11日「手話言語条例」制定に向けての学習会が いきいきプラザ島根で開かれました。手話言語法制定推進運動本部委員の長谷川芳弘氏 (一般財団法人全日本ろうあ連盟副理事長)が来県、講演されました。  講演は、全日本ろうあ連盟の設立に始まり、記念碑建立、障害者権利条約、障害者 基本法、手話の大切さと権利、手話言語法制定への意見書採択、手話言語条例の意義と 良いモデルの例、条例が制定された地域で何が変わったか、全日ろう連70年の歴史が わかる映画のお知らせと、その時代時代のろうあ者の気持ち、手話が正にろうあ者の 「命」であること、そして手話が公用語として認められていないことは人権を奪われ ていることと同じ、などなど盛りだくさんの内容で、とても2時間では足りないくらい でした。  この学習会には、県や市町村、県議の方も参加されました。県ろう連と共に力を合わ せて、ぜひ島根県でも手話言語条例の制定を目指していきたいと思います。 2.「要約筆記者派遣の手引き」をご活用ください  要約筆記のことを知っていただき、より広く活用していただきたいという思いで 派遣の手引きを作成しました。 「要約筆記とは」、「当センターの派遣対象」、「派遣の流れ」、「派遣形態と準備品」 、「ご利用例」、「当センターが派遣する要約筆記者について」、「費用」、「8つの お願い」という8つの項目に分けて解説しています。  特に派遣依頼をされる事業所、団体の方に読んでいただき、円滑な通訳活動、聴覚障 がいの方が情報を得やすい環境整備にご協力をお願いいたします。  この手引きは当センターのホームページからダウンロードできます。 3.確認じゃ!2つの給付金。 平成26年4月に実施した消費税の引き上げに伴う所得の少ない方への影響の緩和、一億 総活躍社会の実現に向け、賃金引き上げの恩恵が及びにくい所得の少ない年金受給者の 方を支援するため、支給されます。 ●臨時福祉給付金・・・1人につき3千円 対象者…平成28年度分の住民税が非課税の方(課税者の被扶養者や生活保護受給者を 除きます。) ●障害・遺族年金受給者向け給付金・・・1人につき3万円 対象者…平成28年度臨時福祉給付金の支給対象者のうち、障害基礎年金や遺族基礎年金 等を受給している方(高齢者向け給付金の受給者を除きます。) ☆申請受付期間、申請書の入手方法は各市町村によって異なりますので、広報やホーム ページでご確認ください。 --1/4-- 3.おもなできごと (1)平成28年度運営会議 この会議では当センターの運営会議設置要綱に基づき、構成委員の皆様により事業実施 状況や会計収支等について審議していただいています。今年度も以下の関係機関・団体 の代表者の方々に一堂に会していただき、予定していた2時間では足りないぐらい活発 な質疑、そしてご提言を拝聴させてもらう有意義な場を持つことができました。 ・県ろうあ連盟 ・県難聴者協会 ・全通研県支部 ・県手話サークル連絡協議会 ・全要研県支部 ・県要約筆記サークル連絡協議会 ・県社協 ・県障害者社会参加推進センター ・県健康福祉部障がい福祉課 ・松江市健康福祉部障がい者福祉課 ・県立松江ろう学校 ・県社会福祉事業団事務局、県西部視聴覚障害者情報センター (2)利用者交流会  8月28日(日)に「サラダそうめん作りとデザート作り」というテーマで、第1回利用 者交流会を行いました。参加者は15名でした。  講師の説明を聞いた後、5グループに分かれて料理をしました。講師は各グループの 料理の様子を見回り、分からない所を聞くと教えていただきました。料理が終わった後、 食べながら交流を楽しみました。  参加者から「美味しかった。家で作ってみます。」との声があり、私も作ってみよう と思います。 (3)聴覚障がい者のためのセミナー  9月3日に「聴覚障がい者のためのセミナー」を開催しました。  フジキコーポレション株式会社の福山充朗氏とフジキ学園通り店の梶谷裕美氏を講師に 迎え「のし袋の使い方」という講演をしていただきました。講師の梶谷氏は手話が少しで き、出来る範囲だけ手話表現をしてもらいましたので、ろうの参加者は喜ばれただろうと 思いました。  金封の使い分けとふくさの包み方という講演を聞いていい勉強になりました。 (4)IT特別講座  9月3日に開催した今年のテーマは「LINE(ライン)を便利に使ってみよう」でした。 予想を超える17名もの方の参加がありました。  講習内容が普段聞き慣れない専門用語やカタカナが多くて、特にこれまでにラインを使 っていない参加者の方にとっては、難しかったとの感想がありました。ラインの設定は購 入した業者や詳しい家族、友人にしてもらい、必要な機能を使いながら慣れて上達されて きた方も多いと思います。  当日お配りした資料の91ページ以降には、ラインを安全に使うための設定方法が説明さ れてあります。皆さんには特にこの箇所を再度確認してもらって、ご自身の設定を確認さ れたうえで、今後も便利に利用していただきたいと思います。 --2/4-- (5)手話指導者研修会  5月12日(木)、6月16日(木)に難聴者・中途失聴者のための手話教室を開催し、昨年 参加された受講者は手話を覚えておられて会話ができて良かったと思いました。動物、果 物、野菜、難聴者が使う機材の手話表現を指導した後、受講者と一緒に手話表現をしました。 (6)要約筆記スキルアップ学習会  9月10日(土)に大田市のあすてらすで、要約筆記者と要約筆記奉仕員合同の第1回学習 会を開催しました。講師には松江市在住の佐藤 力(さとう つとむ)弁護士を迎え、「障 害者差別解消法」について学びました。参加者は40人と多く、関心の高さがうかがえました。  わかりやすく説明していただき、この法律のできた意義の大きさ、これからの要約筆記 のあり方や求められる専門性についても考えが深まる良い学習会になりました。 4.研修報告 (1)相談支援従事者初任者研修  この研修会が前期2日間松江、後期3日間出雲で開かれ、受講しました。  相談支援の心構えや制度、事例、演習と様々な方法で、ここに書ききれないくらい多く のことを学びました。  その中でも大切なことは、相談者の問題点を見ることではなく、相談者のできることを 活かしていくこと、また、支援者が先に諦めてはいけないことだと思いました。相談者の どんな面も良い方に捉える、考え方の転換の仕方も学びました。今後の業務に活かしてい きたいと思います。 (2)全要研中国ブロック研修会  8月20日(土)に米子市で開催され、全要研理事長である三宅初穂氏の講演を聴講しま した。テーマは「障害者差別解消法施行後の要約筆記事業について」。  これから権利としての要約筆記の確立を目指していくにあたり、法律が施行されたこと によって、ますます関係者の働きかけや役割が重要になっていると感じました。  「本当に困っている人のための事業、サービスになっているだろうか」、この視点を常 に忘れず、各人、各機関と連携して1つ1つできることから取り組みたいと思います。 (3)全聴情協コミュニケーション支援担当者研修会  7月20日から3日間、真夏の暑い京都で今年も研修会がありました。参加者は51名と昨年 よりも多く、20日は、京都テルサ、21、22日は、京都市聴覚言語センターで行われま した。  昨年に続き2回目の参加となり、顔見知りの他県のコーディネート担当者と雑談をして いても、内容は皆さん派遣に関することばかり・・・もちろん講義中も「へぇ〜、なるほ ど」とより良いコーディネートを目指して、なにか情報はないかと耳を傾けた3日間でした。 理想と現実のギャップに悩み、共通の悩みを持ち苦しんでいる私たちにとって、課題を整理 し「仲間と共に力を合わせ同じ方向へ進んでいく」と講義をされた近藤幸一氏のことばは 励みになり、また1年がんばろうと思いました。 5.日常生活用具を紹介します 来客をお知らせする屋内信号装置 【ドアセンサ発信器】 ドアチャイムやインターホンの音源近くに設置し、チャイム音を感知すると受信器に対し て無線信号を発信し来客をお知らせします。 価格 20,000円(非課税) 販売先:自立コム (※別途受信器が必要です。) --3/4-- 6.ミニ個展 7月短歌・川柳 増田光法さん(安来市)(写真) 8月割り箸工作「車」 青木保憲さん(松江市)(写真) 9月合成写真など 大瀧浩司さん(出雲市)(写真) 7.行事予定 ※他団体主催 10月 1日〜2日※手話まつり(浜田) 8日手話通訳者養成講習会(大田) 9日手話通訳者ステップアップ研修会(大田) 15日〜16日※手話検定試験(松江) 16日要約筆記者養成講習会(松江) 20日難聴者・中途失聴者のための手話教室(出雲) 22日※手話検定試験(松江) 23日手話指導者研修会(大田) 28〜30日※全国ろう学校卓球大会(松江) 29〜30日※中国地区ろう連高齢者大会ゲートボール交流会 (出雲) 30日要約筆記者養成講習会(松江) 11月 5日〜6日※中四国盲ろう者大会(出雲) 12日要約筆記者研修会(大田) 13日手話通訳者全国統一試験のための事前学習会(大田) 19日手話通訳者全国統一試験のための事前学習会(松江) 20日要約筆記者研修会(大田) 12月 3日手話通訳者全国統一試験(松江) 11日要約筆記スキルアップ学習会(大田) 28日御用納め 8.お知らせ ・島根県手話啓発パンフレット 手話を全く知らない一般の人向けに県で作成しました。 当センターのホームページにも掲載しています。 ・情報センターの臨時休館 12月3日(土)は「手話通訳者全国統一試験」のため休館いたします。 ご了承ください。 ・全国統一要約筆記者認定試験のための事前学習会開催について 平成29年1月22日(日)(大田市)対象の方には案内をお送りしますので、 ぜひご参加ください。 9.QRコード 携帯用ブログQRコード(画像) パソコン用ホームページQRコード(画像) 携帯用ホームページQRコード(画像) 携帯電話のカメラやスマートフォンのアプリで読み込んで見てくださいね。ブログは スマホ版もありますよ。 9.かずかず(7月1日〜9月27日現在) 手話通訳派遣コーディネート 40件 要約筆記派遣コーディネート 28件 盲ろう者通訳・介助員派遣コーディネート 10件 リレーサービス 73件 来館者数 500人 --4/4--